いせえびの麻雀備忘録

天鳳七段。豆鳳凰民のいせえびが、雀荘や麻雀本のレビューなどをしています。

【雑記】麻雀打ちのタイプを嗜好によって三つに分類してみた②~"Timmy,Johnny,Spike"を麻雀に当てはめてみた~

 前回の続きです。

ティミー、ジョニー、スパイクを麻雀に当てはめてみた

1.ティミー

 ティミー的な楽しみとは、麻雀のプレイそれ自体の面白さを味わうものである。毎回異なる配牌をもらい、手役を作り、打点とスピードのバランスを上手く取りつつ他のプレイヤーとの駆け引きを楽しむ……。麻雀にハマった人は例外なくこうしたプレイ自体の魅力に憑りつかれた経験がある。ノーレートでひたすら何時間でも何十時間でも飽きることなく、狂ったように摸打を繰り返した思い出を持つ人は多いのではないだろうか(高校時代、「麻雀合宿」と称してひたすら三泊四日で打ち続けたのが懐かしい……)。

 麻雀におけるティミーには、麻雀アプリやネット麻雀、またはノーレートのセットを度々囲んで楽しむといったカジュアルプレイヤーが当てはまる。戦術の探求や一回一回の勝敗への関心は(スパイクに比べ)少なく、もっぱらゲームの過程を楽しむプレイヤーである。

2.ジョニー

 ジョニー的な楽しみとは、新セオリーの発見や独自の麻雀理論を構築・表現することに快感を得るものである。研究者的、パイオニア的な楽しみ方と言ってもいい。麻雀の戦術は近年急速に洗練されてきており、現在と10年前、さらには20年前とではセオリーが全然違っている。そのような変革には、実験と研究を重ね、理論の構築を固めてきたジョニーが大きく貢献してきた。

 麻雀におけるジョニーとは、麻雀というゲームそれ自体の研究への関心が強い人々である。具体的には、麻雀の数理的研究の先駆者である『科学する麻雀』のとつげき東北氏、高度に理論化された戦術論をいち早くネットに公開していた『現代麻雀技術論』のネマタ氏、現在の麻雀研究の最先端を走る『統計で勝つ麻雀』のみーにん氏が当てはまるものと考えている。また、数理研究はしていないものの、尖った戦略観による独自の理論を構築している『黒いデジタル麻雀』の石橋プロや自分の打ち筋をデータと合わせて体系化した『神速の麻雀』の堀内正人氏もジョニー的な性格が強いのではないかと思う。(※これらは完全に私見です!)

3.スパイク

 スパイク的な楽しみとは、麻雀に勝利することによって得られる名誉や賞品の獲得を追い求めることである。通常、麻雀には何かが賭かっていることが多い。天鳳ならRやポイントが、プロのリーグ戦ならタイトルが、フリー雀荘なら……。こうした「勝利に付随する何か」に価値を置く人はとても多いため、麻雀打ちの多くがこのスパイクに分類されるものと思われる。

 麻雀におけるスパイクには、オンレートで打つ人ネット麻雀で高段位を目指す人プロ団体に所属している人などが挙げられる。さきほど「ジョニーは麻雀研究への関心が強い」ということを述べたが、スパイクの人々が麻雀研究に興味がないということは意味しない。むしろ、最新の戦術に関する情報収集、自身の戦略の洗練化を貪欲に求めている。だが、あくまでそれらは「自分が勝ち続ける」ことへの関心から生じるものである。自ら研究を進めて新理論の構築・発表するという動機の強弱によって「ジョニー」と「研究熱心なスパイク」とは区別される。

(ちなみに、私はティミー⇒ジョニー⇒ジョニー寄りのスパイクへと変遷してきたと自覚している)

 それでは、長々と説明してきたけれどこのような分類が果たして何の役に立つのか。概念を整理する意義とはなんなのか。次はそのことについて説明する。

 

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科学する麻雀 (講談社現代新書)

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おしえて!科学する麻雀

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勝つための現代麻雀技術論

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もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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統計で勝つ麻雀 (近代麻雀戦術シリーズ)

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黒いデジタル麻雀 ?現代流データ戦術を斬る? (マイナビ麻雀BOOKS)

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神速の麻雀 堀内システム51

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