豆鳳凰民いせえびの麻雀備忘録

天鳳七段。豆鳳凰民のいせえびが、雀荘や麻雀本のレビューなどをしています。

【雑記】麻雀打ちのタイプを嗜好によって三つに分類してみた①~MTGの"Timmy,Johnny,and Spike"を援用してみた~

「麻雀の魅力って、何?」

 そう聞かれたことは一度や二度ではないし、聞かれるたびに(おそらく予想されていたよりも高い熱量で)答えてきた。

 「ポーカーみたいに役を作る楽しさが合ったり、適度に運が絡んでるから同じ人が勝ち続けることがなくって、たった136枚の組み合わせなのに毎回ゲーム展開が変わるし、卓上でしか取れないコミュニケーションもある上に、なによりも知的でスリリングで……。」

 聞かれるたびにこう返してきたかは定かでない。適当に一つや二つ挙げていただけかもしれないし、毎回違うところを「なんと言ってもここが一番面白いところなんだけど……」と説明していたかもしれない。

 ただ、自分一人で「麻雀の面白さ」を考えるときでも、釈然としない思いがあった。それは、「自分は一体どこに一番麻雀の魅力を感じているんだ?」という疑問に答えられていなかったからだ。

 麻雀自体の駆け引きも楽しいし、麻雀漫画のスリリングな展開には熱くなるし、戦術の研究には好奇心が刺激されるし、大会で勝つことの高揚感はえも言われないものがある。しかし、それぞれに感じる魅力の度合いは年を経る内に変化しているように思われ、自分の中で「麻雀」というゲームの位置づけを正確に行うことが難しくなってきた

 そんな時、自分の盲を啓いてくれた概念が"Timmy,Johnny,and Spike"だった"Timmy,Johnny,and Spike"は、ゲームプレイヤーのタイプを三つに分けて定義した画期的な分類概念である。この概念は自分の中にある嗜好を整理するだけでなく、最近考えることがあった「人は何を求めて雀荘に行くのか」という問いに対しても新たな切り口を与えてくれるものであった。そこで、以下に"Timmy,Johnny,and Spike"と麻雀プレイヤーの分類について説明する。

 (この感動を(なるべく押し付けがましくならないように注意しながら)なるべく多くの人に伝えたいと思い、気づいたら総計7000字に渡る文章を書いてしまっていた……。しかも文章が無駄に固くなっているから、読みづらかったらごめんなさい……。)

"Timmy,Johnny,and Spike"とは

"Timmy,Johnny,and Spike"ティミー、ジョニー、スパイクとは、マジック・ザ・ギャザリング(Magic The Gatherin:以下、"MTG")というカードゲームで用いられる用語である。以下にMTG Wikiの説明を引用する。

 マジックをプレイする動機を理解し、カード開発の助けにするため作られたもので、「何を求めてゲームをプレイするか?」「どんなカードを好むか?」によってプレイヤーを分類しようというものである。ステレオタイプな人物に仮託して説明する場合が多いが、本来はマジックプレイヤーが持つ多彩な動機を分類し説明しようというものであり、実際のプレイヤーが必ずどれか1種に当てはまるというものではない。よってティミー/ジョニーといった風に組み合わせて傾向を説明することや、平時はティミーでないプレイヤーが極めて興奮を誘う局面に出会ったその瞬間だけティミー的な楽しさに心を奪われるということも、自然にあることである。(Timmy, Johnny, and Spike - MTG Wiki)

 この三類型は、ゲームが持つさまざまな魅力の中で、どの部分に強く惹きつけられるかによって分類したものと言うことが出来る。ティミー、ジョニー、スパイクの特徴はそれぞれ以下のようになっている。

1.ティミー

 マジックに楽しい体験を求めるプレイヤー。何かを達成することではなく、プレイそのものから得られる興奮や快感を求めていて、分かりやすく派手な能力効果を持ったカードを好む。ティミーはプレイの目的を設定する必要がない。ティミーにとってはプレイの瞬間に得られる体験そのものが目的なのだ。

2.ジョニー

マジックで自己表現をしようとする想像力あふれるプレイヤー。新しいデッキやコンボを自分で創造しそれを披露することを求めていて、変わったコンボを作れるカードや用途の広いカード、逆に有効に利用することが非常に困難なカードを好む。ジョニーにとってマジックが持つゲームとしての自由度の高さが何より重要となる。それが自らの個性を表現する道具になるからだ。

3.スパイク

マジックに困難な挑戦を求めるプレイヤー。大抵はトーナメント志向である。勝つこととそれによって自分の能力を証明することを求めていて、カードパワーの高いカードや、より高いプレイングスキルが求められるカードを好む。ゲームの本質が取り組みがいのある課題を提示することにあるならば、スパイクこそがその達成に正面から取り組んでいるゲーマーだといえる。ティミーで言ったことと鏡写しになるが、トーナメントプレイヤーの多くがスパイクであるからといって、大会に参加しないカジュアルプレイヤーの中にスパイクがいないということにはならない。より強い相手との、より多くのゲームに勝利することが最も一般的なスパイクの目標になるが、自らの能力を示せるならば勝利以外の要素もスパイクの目標になりうる。

 それぞれの特徴を一行でまとめるとこうなる。

1.ティミーはゲームに体験を求めるプレイヤー。

2.ジョニーはゲームに自己表現を求めるプレイヤー。

3.スパイクはゲームに挑戦を求めるプレイヤー。

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        図1「ティミー、ジョニー、スパイクのイメージ」

 

 これはMTGの開発者がゲームのユーザータイプを三つに分けて定義したものだが、この定義は麻雀にも援用できるのではないかとふと思ったのがこの文章を書くきっかけとなった。そこで、実際にやってみた。

 次回に続きます。