【本】無敵の人第7話感想―ついに登場"雀仙位"!!
簡単なあらすじ―新たな刺客は雀仙位!
全国中継されている中で完全勝利したミズキ。
しかし、世間ではいまだミズキのイカサマを疑う人ばかりだった。
あの中継だったら普通Mだけでなく全員グルであることを疑う気もするが……
そんな中、ミズキの実力を見抜いていた男がいた。
その男こそが四代目雀仙位「藤環(トーカン)」であり、ブイライン社長が送り込む次の刺客だった……。
(かなりざっくりとしたあらすじなので、実際に読むことを強くおすすめします)
感想―ついにミズキと同格の正統派ライバルが登場!
前回、正統派ライバルとして雀仙位がミズキの前に立ちはだかるであろうと展開を予想した。
その予想通り、満を持して雀仙位の登場。しかもイケメン。
初登場シーンでは雀荘で相手3人の手を読み切って見事なアガりを見せている。
むこうぶちの安永さんみたいな台詞
今回はまだ顔見せ程度でその実力の全貌が見えていないが、ミズキと同格の強敵が現れたのは本作品ではじめてのこと。はたして今後どんな戦いが繰り広げられることになるのだろうか。
今後の見どころ―トーカンの能力は何?
ついに登場した雀仙位。強者の風格を漂わせており、いかにも賢そうな見た目をしている。
ここで注目したいのは、この雀仙位トーカンがどんな”能力”を持っているかである。
ちなみに四代目天鳳位はすずめクレイジーさん
リアル志向(=露骨に超常現象的な超能力を出していない)の漫画で能力と言うと語弊がありそうだが、トーカンはきっと特別な能力を持っているだろうと考えられる。
なぜなら、能力なしに戦っているだけだとそのキャラの強さや個性がわかりづらくなってしまうからである。
もちろん、これが近代麻雀の作品なら話は別である。現在大人気連載中の『鉄鳴きの麒麟児』や『麻雀小僧』などは能力なしでひりつくような緊張感の闘牌を展開しているし、強者はその打ち方で格の違いを見せつけている。また、片山まさゆき『ミリオンシャンテンさだめだ』のように打ち方だけで多種多様なキャラクターを描き分けた奇跡的な作品もある。
しかし、『無敵の人』が連載しているのは週刊少年マガジンである。つまり、その読者のほとんどは麻雀を知らないであろう中高生なのである。そのため、彼らにも面白さがわかるように戦いを演出し、キャラの強さを表現しなければならない。変な例えになるが、剣豪同士のミリ単位の駆け引きよりも、「最強の剣士と最強のガンマン、勝つのはどっち?」の方が素人目には興味を引かれやすい。漫画の演出の都合上、また読者層を考えると、トーカンもなんらかの能力=強みを持っていると考えるのが自然である。
今回、トーカンは相手のアタり牌を読み切って1000点をアガるというプレーを披露した。これを単にキャラの凄味の演出であると考えることもできるが、能力に関係しているとした場合、「相手のアタり牌を読める」というMと同質の能力であるとも予想できる。
そうなった場合、最強の矛VS最強の盾ならぬ、最強の盾VS最強の盾の戦いとなる。鉄壁を誇る相手をどうやって崩していくか。まるでアカギVS市川戦のようである。ルールを知らなくてもコンセプトがわかりやすく、漫画演出的にも盛り上げやすいのでこの展開はあり得るかもしれない。
ついに雀仙位が登場し、盛り上がりを見せてきた『無敵の人』。今後の展開にも期待である。
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